bluesofa Records





2015.09.30 RELEASE!!!

価格:¥2,500 (tax out)
品番:BSLR-0020

   
   

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松本圭司によるセルフライナーノーツ掲載中!



変幻自在に鍵盤を駆ける、ピアニスト松本圭司
世界旅行に誘う音楽、国境なきジャズがここにある

元T-SQUAREのピアニスト松本圭司が2年ぶりに放つ5枚目のオリジナルアルバム。
卓越した才能・技術をもつミュージシャンが集い、ジャズ、ラテン、ニューオーリンズ、
あらゆるフィールドで、優しく、そして、官能的にグルーヴする。
シンガーソングライター大和田慧が参加したボーカル楽曲では、
松本自身初となる作詞にもチャレンジし、多彩な実力を遺憾なく発揮している。
国境を越え、様々な世界の音楽要素を取り入れた、
聞く度にワールドワイドな広がりを魅せてくれる意欲作。


▼アルバム参加ミュージシャン
石成正人(Guitar) / 小松秀行(Bass) / 天倉正敬(Drums)
大和田慧(Vocal) / 村田陽一(Trombone) / NAOTO(Violin) / 柏木広樹(V.Cello)

 
Track List ※曲名をクリックすると各セルフライナーノーツへ移動します。
01. Centi Meters

02. Prairie Child

03. Senfina Pluvo

04. Bailes de Mascaras

05. Noche en Cayo Largo

06. Esmeralda

07. Rue Big Easy

08. America

09. Home Again

10. Rewinding


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All songs composed by Keiji Matsumoto
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01. Centi Meters

前回のアルバム、Fearless以降のレギュラーバンドのテーマとして、やはり、アメリカ南部のフィーリングに魅了されたところからスタートしています。なので、アルバム1曲目もそんな世界からのスタートです。バンドのみんながどういう演奏をしてくれるかも楽しみながら作曲、編曲を進めていきました。バンドのカラーがよく出た曲になっていると思います。そして日本トップのホーンセクションリーダーでもあります、村田陽一さんに華を添えていただいております。ビールでもひっかけてチキンを頬張り(笑)、リラックスして聴いていただけたらと思います。


02. Prairie Child

北海道の田舎育ちですので、僕が現在住んでいる東京の都市部の緑の少なさに、改めてショックを受けています。僕の育った北海道には、どこまででも走っていけるような草原、地平線が見える光景があります。僕の原風景にはそんな光景が焼き付いています。田舎育ちで、都市部で暮らしている人には分かっていただけるかな、と思います。そんな牧歌的なテーマではありますが、アドリブのコード進行は難しく、途中で奇数拍子も出てきます。都市生活者が妄想する田園風景と現実の対比とでもいいますか、そんな二面性は、昔から曲を書くときに意識しているところでもあります。この曲より数曲、連続で弦楽器アンサンブルを収録しています。実は僕の中ではMarvin Gayeのアルバム“What’s Going On”を意識しています。アルバムのテーマにおいて意識せざるを得ないアルバムでした。このアルバム前半の流れから、そんなムードも感じ取って頂けたら嬉しく思います。


03. Senfina Pluvo

この曲を編曲していた時、ちょうどイスラエルのガザ地区への空爆が頻繁に行われていました。僕は元々そういった情勢に明るかった訳ではありません。少し勉強しましたが、この対立の出口はどこにあるのだろう、と考えても考えても答えは出ませんでした。ご存知だと思いますが、その後さらに情勢は複雑化してしまいました。なるべくニュートラルな言語で曲名を付けたいと思い、エスペラント語で「終わらない雨」という意味です。Fearlessのアルバムの時は、アメリカから中南米への旅がコンセプトでした。今回はそこから更に仮想の旅を続け、色んな国の要素を取り入れています。どうしても入れたかったのがフィンガーシンバルによるエフェクトで、これはトルコ辺りや、地中海の非ヨーロッパ側の打楽器アンサンブルの感じを取り入れたいと思い、録音しています。


04. Bailes de Mascaras

前回のアルバムのコンセプトに近いですが、今度は逆に、ブラジルから、アメリカのファンクジャズフュージョン辺りを見た景色がテーマになっています。曲名は仮面舞踏会ということで、ミステリアスな光景を想像していただけたらと思います。エキゾティックで、想像するだけでドキドキしてきませんか?このアルバムの中だと、音楽的には、ダントツにポップでストレートかなと思っています。ライブでの初演はギターの石成さんとのデュオでしたが、この日から想像をかなり超えバッチリで、またこれからバンドでライブを重ね、成長していく曲な予感がしています。ストリングスアレンジにおいては、特にバイオリンに、かなり無茶な跳躍があるメロディーを書きましたが、難なく弾きこなしてくれたNAOTOくんに感謝したいと思います。


05. Noche en Cayo Largo

今まで少しずつ温めていたキューバ音楽への憧れを曲にしてみました。チュニジアの夜、というジャズスタンダードの曲がありますが、あれもそれまでの曲と大きく違い、エキゾティックで、大好きな曲です。この曲の方は「ラルゴ島の夜」という意味です。ハバナの夜、でも良かったのですが、ちょっと喧騒を離れたお忍び感が良いかな(笑)と思って付けてみました。最終的にコンガだけ重ねてしまいましたが、最初に入れたドラムの段階で、色んな楽器でやるべきパートを一気に演奏しています。よくこんなことが出来るものだなぁ…と感激しました。


06. Esmeralda

こちらの曲は、少し前からライブで演奏していました。その度にアレンジを実験し、少し悩んでいたのですが、編曲の最終段階で、ジャズへのオマージュというのがアルバムの裏テーマとして浮上してきました。この曲は、とあるジャズスタンダードの曲にインスパイアされています。この曲は色に関係する曲名で、そういうところからこの曲名(英語でいうところのエメラルド)を思いつきました。Fearlessのアルバムにも、宝石のことが裏テーマになっている曲があります。そこからのシリーズでもあります。それから、ラストの天倉くんのダイナミックなソロをお楽しみください。


07. Rue Big Easy

ニューオーリンズをローカルの電車(市電)に乗って、ゆっくり旅をしているのをイメージした曲です。Mardi Grasというお祭りがありまして、元々それがそのままタイトルになっていましたが、僕の中でのイメージで、それに行こうと思って出かけたら、日にちを間違っていて、すでに終わった後だった。。そんな街の光景を市電に揺られながら。。というストーリーがあり、その話をニューオーリンズ通の友人にしましたら、この曲名が出てきました。Big Easyというのは、とにかく大雑把で細かいことを気にしない、この町のテンポ感のことで、僕が思っていたストーリーともぴったりの相性でした。久しぶりにダビングでアコーディオンを弾いております。中々いい楽器を買ったのですが、人前ではもちろん、録音でも使っていなかったので、自分自身の楽器では初録音ということになります。


08. America

お気づきかも知れませんが、この曲順は、音楽の流れのみではなく、具体的に世界を旅行するつもりで行程を組んでいます。この曲はその名前の通り、アメリカへのオマージュという大きなテーマをそのまま曲名にしております。検索するとアメリカという曲名は意外に多く、やはりそれぞれの思いがあるのだと思います、この国には。僕の場合は、演奏、作曲ほとんど全ての手本がアメリカで生まれたものでした。一番大きいものとしてはジャズ、それからロック、フォーク、ポップス、ファンク、この曲では70年代くらいのシャッフル、ブルースロック調からスタートしますが、僕のアドリブで完全なジャズのスタイルになります。ここでは、ジャズの基本とも言える、とある進行をそのまま使っております。ラグ、ビバップ、モダン、とアメリカジャズのヒストリーを描くのが、この曲を演奏する時の僕の狙いだったりします。完全なジャズミュージシャンではないかも知れませんが、僕は(そしてバンドのみんなもそうですが)本当にジャズが好きなんです。この思いは年をとるにつれ、さらに深まっています。


09. Home Again

20代前半の頃に作曲した曲、当時から、ビルエヴァンス調にピアノトリオで演奏したりしていました。このタイトル、色んな多面的な意味合いがあると感じ、歌詞から抜粋しますが、
“Too far from home”,“I won’t go back home”
“I feel I am home”,“I’m home again”
と時間軸の中でHomeへの思いが変化していく、ということを思いつき、それを元に自分で歌詞の枠組みを作りましたが、そう捉えること自体、20代の頃には出来なかったわけで、そこから20年経った今だから作れた楽曲だと感じています。時空を超え、曲を作るという、ロマンティックな体験になりました。そして、唯一無二の歌声を持っているシンガー、大和田慧さんと出会いました。彼女に歌ってもらおう、それを心の中で決めた時、それから快く引き受けてくださった時、本当に嬉しかったのを今でも思い出します。そしてこの曲のラストで、もう一度、村田陽一さんによるホーンが華やかに登場します。この曲は、やはり魂の曲なのです。Soul Musicなのです。僕の大好きなMotownやStaxのアルバムやライブにはホーンが必ずいます。そんなフィーリングも少しでも感じて頂けたら、とても嬉しいです。


10. Rewinding

そしてこの叙情的、少々感傷的な曲は、いわば映画のエンドロールのようなものです。楽曲自体は前回のアルバムのタイトル曲“Fearless”に対して、一つのアンサーになるような意味合いで作られています。Fearlessは、恐れることなく前に進み、どんな人でもその人生を謳歌してほしい、というテーマでした。この曲は、ほぼ逆のイメージで、それが出来なかった悲しみ、というものが世の中には存在しうる、というテーマです。楽曲的にも、同じ拍子の取り方が違い、そして調性が逆、作曲していた時に、想いを曲に込めるにはどうしたら良いかと、いろいろ試してこうなっています。難産な曲でした。しかし、この曲のテーマは悲観的ではありますが、僕は次に、必ずこの曲への更なるアンサーを作曲したいと考えています。Fearlessから、Rewinding、そして、また前へ進んでいく、そんな3部作になったら良いなぁと考えています。実はそのために、この曲の最後の和音は解決せずに終わらせていたり、小細工(笑)ですね。でもちょっとそんなところでもクスっとしてもらえたら、アーティスト冥利につきるというものです。長々読んでくださってありがとうございます。

このアルバムが皆様の良きパートナーになりますように。末長く聴いていただけますように。




Profile

松本圭司
札幌出身。幼少の頃から音楽に目覚める。高校進学と同時にバンド活動を始め、ロック、ソウル、ファンク、ジャズなどあらゆる音楽スタイルを柔軟に吸収する。1992年、高校卒業後上京し、キーボーディスト、ピアニストとして活動を始める。1998年末よりT-SQUAREに参加。アルバム「T-SQUARE」に自作曲4曲提供。2003年に1st ソロアルバム「Life」をリリース。その後、レーベル“bootrecord”を立ち上げ、数枚のアルバムを発表。自身の活動以外ではアーティストのツアーサポート、スタジオミュージシャン、アレンジャーとして活動。
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